The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Symposium

DES

「組織発生と再生、その理解と活用に向けた取組み」

Sun. Sep 17, 2023 9:00 AM - 11:00 AM A会場 (百周年講堂)

座長:松本 卓也(岡大 院医歯薬 生体材料)、大島 勇人(新潟大 院医歯 硬組織形態)

9:30 AM - 10:00 AM

[DES-02] Development of a new oral care product using MA-T started from salivary gland regeneration research

〇Takayoshi Sakai1 (1. Dept Rehabili Oro-facial Dis, Osaka Univ Grad Sch Dent)

Keywords:MA-T、SARS-CoV-2、唾液腺

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染する際、宿主細胞側に存在する受容体としてアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)が知られています。我々はヒト口腔・咽頭粘膜に存在する唾液腺の導管上皮にACE2が著明に発現することを報告しました(OSI 2020)。またCOVID-19で亡くなられた患者の半数以上にSARS-CoV-2の唾液腺感染が生じていることが報告されました(NatMed 2021)。彼らは唾液腺をSARS-CoV-2のProduction factory(生産工場)と表現しています。そこで仮説を考えました。健康な若年者が感染する場合、軽症患者としてSARS-CoV-2を含んだ唾液飛沫を拡散し治癒していきます。しかしながら、高齢者や呼吸器疾患患者の場合、感染すると自らの唾液を誤嚥し、呼吸器感染から重篤化する傾向があります。口腔機能の差違により症状の悪化が生じる可能性が示唆されました。
そこで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する対策を考慮し、MA-T(要時生成型亜塩素酸イオン水溶液)を用いた口腔ケア用品を開発しました。MA-Tは画期的な触媒技術により、通常はほぼ水に近い状態でありながらウイルスや菌がある時だけ姿を変えて攻撃し分解します。高い安全性を備えた優れた除菌・消臭剤です。口腔粘膜にも為害性がなく、常温で10年以上安定しており、災害用の備蓄も可能です。MA-Tを用いた口腔ケア用品を開発中偶然に、除去しづらい汚れ(喀痰・剥離上皮・血餅等)を柔らかくする作用を発見しました。さらに、汚れの再付着を抑制できることが分かりました。コロナ禍の医療現場・介護現場において、医療従事者の負担を大きく軽減できる新たな感染対策として提案していきたいと思います。