The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Symposium

MS3

「臨床応用を目指した骨・軟骨研究」

Sun. Sep 17, 2023 4:00 PM - 5:30 PM A会場 (百周年講堂)

座長:自見 英治郎(九大 院歯 OBT研究セ)

4:54 PM - 5:21 PM

[MS3-03] A novel molecular mechanism in the activation of the BMP receptor, ALK2, associated with genetic disorders

〇Takenobu Katagiri1 (1. Div Biomed Sci, RCGM, Saitama Med Univ)

Keywords:骨誘導因子、受容体、遺伝性疾患

膜貫通型キナーゼ受容体のALK2は、成長因子TGF-βファミリーをリガンドする受容体の1つで、特に異所性骨化を誘導する骨誘導因子(Bone Morphogenetic Protein; BMP)等の骨形成シグナルを細胞内に伝達する。ALK2の細胞内領域における遺伝的アミノ酸変異により、「筋肉が骨になる」と表現される難病の進行性骨化性線維異形成症(FOP)が発症することが明らかとされた。このとき、TGF-βファミリーのリガンドとして、異所性骨誘導活性を持たないActivin Aが重要なことも報告されている。さらに、FOP以外にも小児の脳腫瘍や靭帯・腱の骨化症例において、ALK2の遺伝的機能獲得型変異が報告されたが、依然としてALK2の病的シグナルの活性化機序は不明であった。我々は、ALK2の細胞内シグナルを阻害するモノクローナル抗体を独自に開発した。その作用機序解析から、ALK2の細胞内領域二量体形成を介したシグナル活性化機構を見出し、遺伝的変異による関連疾患の発症機序を明らかにした(Katagiri et al., Nat Commun, 2023)。本シンポジウムでは、我々がヒトの遺伝性疾患の解析から提唱するTGF-βファミリー受容体の新しい活性制御モデルを紹介したい。