The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Poster session

Sat. Sep 16, 2023 1:20 PM - 7:00 PM Poster Presentation (131講義室)

[P1-3-24] Role of Interferon-γ in trigeminal ganglion for facial mechanical allodynia after infraorbital nerve injury

〇Momoyo Kobayashi1,2, Suzuro Hitomi2, Kouichi Iwata2, Masamichi Shinoda2 (1. Dent Dept Oral med, Nihon Univ Sch , 2. Dept Physiol, Nihon Univ Sch Dent )

Keywords:Interferon-γ、顔面部機械アロディニア、三叉神経節

口腔顔面領域における神経障害性疼痛発症メカニズムは不明な点が多い。近年、三叉神経脊髄路核尾側亜核におけるInterferon-γ(IFN-γ)シグナルが眼窩下神経損傷(IONI)により発症する顔面部機械アロディニアに関与することが報告されたが、三叉神経節(TG)における役割は不明である。本研究では、眼窩下神経損傷後の顔面部機械アロディニアに対する三叉神経節内IFN-γシグナルの役割を検討した。深麻酔下にてSD系雄性ラットの眼窩下神経を部分結紮し、IONIモデルラットを作製した(IONI群)。眼窩下神経の剖出のみを行った群をsham群とした。眼窩下神経損傷前および損傷後14日目まで眼窩下神経支配領域の口髭部にvon Frey filamentによる機械刺激を加え、機械刺激に対する逃避閾値(MHWT)を測定した。IONI後14日目にTGを摘出し、IFN-γおよびIFN-γ受容体(IFNGRα)発現を免疫組織化学的および生化学的に解析した。IONI後14日目までIFNGRα antagonistまたはvehicleをTG内持続投与し、IONI後14日目まで口髭部のMHWTを測定した。さらに、IFN-γをshamラットのTG内に持続投与し、投与後14日目まで口髭部のMHWTを測定した。IONI群では損傷後3から14日目まで、 sham群と比較して有意にMHWTが低下した。損傷後7日目、IFN-γはTGニューロン、IFNGRαは衛星細胞に発現し、TG内IFN-γ量が有意に増加した。IONI群におけるMHWT低下はTG内IFNGR1αantagonist持続投与により抑制され、sham群へのTG内IFN-γ持続投与はMHWTを低下させた。以上より、IONIにより発症する顔面部機械アロディニアは、TG内の衛星細胞に発現するIFNGRαを介したIFN-γシグナルが関与する可能性が示唆された。