The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Poster session

Sun. Sep 17, 2023 9:00 AM - 6:00 PM Poster Presentation (131講義室)

[P2-3-26] Interplay between functionally distinct medullary thymic epithelial subsets for central self-tolerance

〇Aya Ushio1, Mami Matsuda2, Naozumi Ishimaru1, Yousuke Takahama2 (1. Dept Oral Mol Pathol, Tokushima Univ Grad Sch Inst Biomed Sci, 2. Thymus Biology Section, EIB, NCI, NIH)

Keywords:自己寛容、胸腺、自己免疫病変

胸腺髄質上皮細胞 (medullary thymic epithelial cells;mTECs) は、中枢性自己寛容の確立に必須である。mTECsには機能的に異なる亜集団があり、その中でもAutoimmune regulator (Aire)を発現するAire陽性m TECsは様々な自己抗原をAire依存的に発現し、新生されたT細胞へ提示する。また、ケモカインCCL21を産生するCCL21陽性mTECsは、胸腺皮質で正の選択を受けた胸腺細胞を胸腺髄質領域へ誘引する。Aire欠損マウスやCCL21欠損マウスでは自己免疫病変を発症することが報告されており、これらの機能的に異なる亜集団が中枢性自己寛容の確立にそれぞれ重要であることはわかっているものの、相互的にどのように関与しているかは明らかではない。そこで本研究ではAireとCCL21の両欠損(Aire/CCL21-DKO)マウスを作成し、AireあるいはCCL21単欠損(Aire-KO/CCL21-KO)マウスと比較・検討した。Aire-KOあるいはCCL21-KOマウスではこれまでの報告と一致して涙腺・唾液腺で重度の炎症が観察され、Aire/CCL21-DKOマウスにおいても同様の病変が観察されたが、病変は単欠損マウスよりも早期に発症することがわかった。さらにAire/CCL21-DKOマウスの肺や肝臓では中等度〜高度な炎症が観察され、これらの炎症スコアはAire-KOあるいはCCL21-KOマウスよりも有意に悪化しており、Aire/CCL21-DKOマウスではAire-KOあるいはCCL21-KOマウスよりも重度かつ広範な炎症性病変を惹起することが明らかとなった。この結果から、中枢性自己寛容の確立にあたり胸腺細胞誘引性 mTEC サブセットと自己抗原提示 mTEC サブセット間に相互関係があることが示唆された。