一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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新型コロナウイルス感染症3(OP-0110~0114)

宮井信行(和歌山県立医科大学)

[OP-0114] コロナ禍における大学生の生活習慣と不安,ストレスの男女差について

高山世志子, 杉浦浩子, 八田武俊 (岐阜医療科学大学大学院 保健医療学研究科)

【目的】新型コロナウイルス感染防止対策により,大学生は長期にわたる自粛生活を送り,多くの不安を抱えていると考えられる.本研究は,コロナ禍での1年間の自粛生活による生活の変化および不安・ストレス状態の実態を把握し,性別による違いについて明らかにすることを目的とした.【方法】株式会社クロス・マーケティングに委託し,東海地方および関東地方に住む大学2年生および3年生を対象としたインターネット調査を実施した.調査は令和3年3月に実施し,回答者数は497名(男性247名,女性250名)であった.調査内容は,基本的属性,生活上の行動の変化,生活習慣の変化,コロナ感染・学業・経済・友人関係・就職に対する不安,ストレスチェックリストとした.分析にはχ2検定およびt検定を用いた.【結果と考察】生活上の行動の変化では,女性より男性の方が「ゲーム」が増えた人が多く,男性より女性の方が「SNS」と「テレビ」が増えた人が多かった.生活習慣では,男性より女性の方が「睡眠時間が増えた」,「夜更かしをするようになった」人が多く,食習慣では女性の方が「間食するようになった」人が多かった.不安は,「自分が感染源になること」と「就職」で,男性より女性の方が不安度が高かった.また,ストレスにおいて「不安・不確実感」「疲労・身体反応」「うつ気分・不全感」で女性の得点が男性より高く,ストレスが大きかった.以上より,自粛生活による影響は女性の方が受けやすいことが示唆された.