一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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新型コロナウイルス感染症4(OP-0115~0119)

大沼久美子(女子栄養大学)

[OP-0119] COVID-19蔓延下の諸外国のスクールナースの活動と養護教諭

面澤和子 (元弘前大学教育学部)

【目的】外国のスクールナース(以後SN)にCOVID-19対応を尋ね,養護教諭との相違を明らかにする.
【方法】webアンケートの実施: <調査対象>SNI(国際スクールナース学会)の2019年学術大会の参加者35名に依頼し,8名から回答を得た.回答国は米国,英国,オーストラリア,スペイン,デンマーク,スロベニア,フィンランド,ネパールの8か国であった. <調査期間>2021年2月15~24日. <調査内容>7項目.
【結果】すべての国で2020年2月~2021年2月の間にCOVID-19による「休校措置」をとっていたが,西オーストラリア州は1週間ずつ2回の休校で,特別な学習の手当はしなかった.他の国は休校中,オンラインによるリモート授業かハイブリッド授業等を行い,オンラインで課題を提出させた.SNは,休校期間中は電話やオンラインで相談や指導を行った.「マスク着用」はイングランドとデンマークでは指導しておらず,フィンランドは6年生以上で指導していた.すべての国に「学校保健上の対処方針」を掲載したwebページがある.スロベニアでは学校で感染者が出た場合は,10日間の隔離をする.「Q7.COVID-19の取組の中で最も大変なことは何でしたか?」の回答は,「SNは多大な努力をしており,教室をCOVID-19感染のない状態に保つには多くの困難が伴う. 隔離,迅速なPCR検査,子供と青年の健康のためのヘルスケアと教育を継続すること(スペイン)」等であった.
【まとめ】SNは日本の養護教諭とは異なる面もあるが,疾病対策,保健指導等は共通である.