一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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新型コロナウイルス感染症5(OP-0120~0123)

住田実(フェリシアこども短期大学)

[OP-0120] コロナ禍における保育施設における健康関連活動の取り組み状況と「健康」保育者効力感との関連

三宅公洋1, 友川幸1, 友川礼2, 上野真理恵1, 桐木陽子3, 朝倉隆司4 (1.信州大学 教育学部, 2.松山東雲女子大学 人文科学部 心理子ども学科, 3.松山東雲短期大学 現代ビジネス学科, 4.東京学芸大学 教育学部)

背景
新型コロナウイルス感染症の蔓延下,保育施設では感染予防対策を講じつつ保育実践に取り組んでいる.

目的
本研究では,1)保育施設における保健衛生・健康関連活動全般の取り組み状況,2)新型コロナウイルス感染症への対策としての衛生管理・健康関連活動の実施状況,3)保育者の「健康」保育者効力感(以下,効力感)を明らかにし,効力感と健康関連活動取り組みの関連を検討することを目的とした.

方法
地方のA県で県保育協議会に加盟する保育施設及び保育施設で勤務する職員を対象に,自記式質問紙による郵送法での調査を実施した.

結果
調査の結果,1236人から回答があり,回答に不備のなかった1133人を分析対象とした.1)保健衛生・健康関連活動の取り組みでは,全23項目において87.5%以上が肯定的な回答(7段階の5以上)であった.2)コロナウイルス感染症対策(19項目)活動ごとで実施率が異なり(44.6~99.1%),午後午前での遊具の交換44.6%が最も低く,手拭きの共用を避ける(99.1%)が最も高かった.3)効力感の平均得点(SD)は72.4(9.5)点であり,1)保健衛生・健康関連活動の全23項目との間に正の相関が認められた(rs=0.343~0.488).また,感染症対策の実施群は不実施群に比べて13項目について有意に効力感の得点が高く,効力感得点が健康関連活動の取り組み状況や実施状況と関連することが明らかとなった.