The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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健康管理,疾病予防1(OP-0301~0305)

下村淳子(愛知学院大学)

[OP-0304] 朝の健康観察結果の日常生活への活用と恩恵,負担,ソーシャルサポート及びヘルスリテラシーとの関連

石井有美子1, 奥田紀久子1, 田中祐子1, 西岡伸紀2 (1.徳島大学大学院 医歯薬学研究部, 2.兵庫教育大学大学院 学校教育研究科)

【目的】児童生徒の朝の健康観察における恩恵,負担,健康観察結果の日常生活への活用状況,ソーシャルサポート(以下SS)及びヘルスリテラシー(以下HL)との関連性を検討する.【方法】2020年12月に京都府下5校の小学5年から中学3年の1,177名を対象に無記名自記式質問紙調査を行った.調査内容は,健康観察における恩恵,負担,健康観察結果の日常生活への活用4項目(生活への役立ち,1日の過ごし方を考える,これからの生活の仕方を考える,体調不良を家人に伝える),SSは友人,大人からのサポートの2因子,HLは日常の健康管理,情報の取捨選択,体調不良時の行動の4因子を取り上げた.従属変数は日常生活への活用,独立変数はSS,HL,恩恵,負担とし,調整因子は学年を用い二項ロジスティック回帰分析を行った.【結果】二項ロジスティック回帰分析の結果,有意な関連を示した変数がみられた.中学3年は,小学5年よりも生活への役立ち,1日の過ごし方を考えることが有意に低かった.SSでは,友人からのサポート認知高群は1日の過ごし方を考えることが高まり,大人のサポート認知高群は生活への役立ち,体調不良を家人に伝えることが有意に高かった.HLでは,「健康診断の結果の利用」や「頭痛・腹痛からその原因を考える」等の項目を含む日常の健康管理高群は,1日の過ごし方や,これからの生活を考えることが有意に高かった.恩恵の高群は,全ての日常生活への活用が有意に高かった.なお,本研究はJSPS科研費20H00785の助成を受けたものである.