一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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健康教育,ライフスキル1(OP-0501~0505)

戸部秀之(埼玉大学)

[OP-0502] 小学生の保健だより活用の実態に関する調査

福田珠巳1, 古池雄治2 (1.茨城大学大学院 教育学研究科 養護科学コース, 2.茨城大学 教育学部)

【目的】保健だよりは,学校保健目標を達成するための手段であり,学校保健における啓発活動である.小学校で毎月配布される保健だよりを児童がどのように活用しているかを調査し,より有効な保健だよりの作成について考察した.【方法】2020年10月,小学校2年生,4年生,6年生の計91名を対象とした質問紙調査を実施した.内容は,保健だよりの利用状況など11項目および知識の確認2項目である.【結果】保健だよりを読んでいる2年生は約60%,4年生は約80%,6年生は約70%で,内容が役に立つと感じている2年生は約60%,4年生は約70%,6年生は約80%であった.保健だよりを家族にいつも見せている2年生は90%,4年生と6年生では60%を超えた.学年が上がるにつれ見せていないと回答する割合が増えた.内容について家族と話し合うことがある2年生は約60%,4年生は約40%,6年生は約10%であった.保健だよりの知識を確認する質問では,高学年になるにつれ正答率が高くなる傾向があった.【考察】本調査から,1 .学年や性別により内容を変える,2.家庭で話題にしやすい工夫をする,3.特に定着を図りたい内容は複数回方法を変更して掲載する,4.継続的に興味を持たせるために特集コーナーを設ける,5.配布する際の声掛けを工夫する,ことでより有効な保健だよりが作成できる可能性がある.