一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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保健教育1(OP-0601~0604)

岩田英樹(金沢大学)

[OP-0604] 女子大学生と保護者の保健に対する考えが「保健」の性に関する学習内容及び学習時期の要望に及ぼす影響

満武華代1, 大窄貴史2, 大澤功3 (1.武庫川女子大学 健康・スポーツ科学部 健康・スポーツ科学科, 2.岐阜聖徳学園大学 教育学部, 3.愛知学院大学 心身科学部)

【背景】日本の性教育は世界的に見ても遅れを取っている.また昨今は性行動のみならず,多様な性のあり方についても話題に挙がるなど,性に関する学びへの関心が高まっている.中学校と高等学校では「保健」の授業があるが,中学校での学習をもっと深めるべきであるという意見もある.そこで今後学習内容を検討していく上で,どのような内容をどの時期に教えて欲しいのかを,高校までの「保健」を履修済の大学生とその保護者を対象に調査を行った.【方法】女子大学生396名とその保護者65名を対象とした.自記式質問紙を用い,「保健」に対する考え(大切,役立つ等),中学及び高校の「保健」で取り扱うの性に関する学習内容(妊娠出産,避妊方法等)と教えて欲しい時期,「多様な性の尊重(LGBTなど)」を教えて欲しいかどうか及び教えて欲しい時期について調査を行った.【結果及び考察】妊娠や避妊方法など現在高校で学習することになっている内容は,女子大学生と保護者共に中学で教えて欲しいという者が最も多かった.また,保健を重要視している者は性に関する学習を高校よりも中学で教えて欲しいと考えている傾向がみられた.「多様な性の尊重(LGBTなど)」の学習への要望もあり,特に中学校で教えて欲しいという者が多かった.中学校における「保健」の性に関する学習の充実が求められる.