[OP-0611] 生活習慣の課題を自分ごとと捉えて行動変容する力を育成する生活習慣病予防教育プログラムの開発
小学校における保健教育としての「生活習慣病予防教育プログラム」を開発することを目的として【健康課題を自分事として捉える】【望ましい生活習慣を自分で選択する】【取り組むことを決めて宣言する(健康宣言)】を取り入れた保健教育プログラム(試案)を作成し実施した.実施後,学習した児童(以下「学習者」とする)一人一人について,行動や意識の変容の追跡調査として,健康宣言の内容を覚えているか等の5項目の質問紙調査を行い,学習者の行動変容(自己評価)と健康宣言の記憶を組み合わせた評価をした.8ヶ月後では「健康宣言を覚えていて,実行している者」が66.7%,「健康宣言は覚えているが,実行していないまたは少ししか実行していない者」は13.3%,「健康宣言は覚えていないし,実行していない者」は20.0%であった.同じ対象者群について計4回の継続調査を行い,最終の授業実施後2年8か月経過では「健康宣言の内容を記憶していた者」は60%,「実行していた者」は46.7%であった.保護者の記述調査(観察)からも学んだ内容を学習者が生活に反映させている様子が確認され,学習者は健康課題を自分事として捉え,健康な生活を自ら選択して実践している力が育っていたことが示唆された.本調査結果及び分析を踏まえ,児童生徒の保健教育としての「生活習慣病予防教育プログラム」を作成した.