一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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養護教諭,保健室2(OP-0806~0809)

上村弘子(岡山大学)

[OP-0809] 養護教諭のコーディネーション行動測定尺度の開発

丸山幸恵1, 笠巻純一2 (1.新潟医療福祉大学看護学部看護学科, 2.新潟大学人文社会科学系)

【目的】養護教諭のコーディネーション行動(以下,CB)の測定尺度の検討をとおして,主要なCBを明らかにし,教職員や外部機関との連携による学校保健活動の推進に生かすことを目的とした.【方法】2015年に関東甲信越地方のA県の養護教諭764名を対象に,学校保健における養護教諭のCB等に関するアンケート調査を実施した.調査項目は主に5件法のリッカート尺度を用いた.解析には,因子分析(主因子法,プロマックス回転)等を用いた.【結果】CBに関する93項目を探索的因子分析にて解析した結果,最終的に2因子13項目が抽出された.第1因子(全8項目)は,「集められた情報の適切さについて判断できる」「集められた情報から解決すべき健康問題を明確にできる」等の項目から構成されていることから,「情報収集と活用」因子と命名した.第2因子(全5項目)は,「子どもへのよりよい支援のために,学校運営や組織改善について検討委員会を開くように呼びかけている」「子どもへのよりよい支援のために,学校運営や組織改善について会議で発言している」等の項目から構成されていることから,「リーダーシップ行動」因子と命名した.下位尺度のCronbachのα係数は,各々0.91,0.86を示し,内的整合性が確認された.下位尺度を構成する項目は,1因子のみに比較的高い因子負荷量を示し,単純構造が確認された.【結論】養護教諭のCBの下位尺度として,「情報収集と活用」と「リーダーシップ行動」が示された.