一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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メンタルヘルス1(OP-1001~1004)

鈴江毅(静岡大学)

[OP-1002] 精神疾患・精神的課題のある児童生徒への早期介入における課題

プレナリーセッション2

欠ノ下郁子1, 植田誠治2 (1.神奈川工科大学 健康医療科学部 看護学科, 2.聖心女子大学)

【目的】精神疾患・精神的課題のある児童生徒への早期介入における課題に関する養護教諭の認識を明らかにすることである.【方法】調査対象は,全国各都道府県の小学校,中学校,高等学校の在籍児童生徒数による層化抽出法で選出した公立学校に勤務する養護教諭1115名である.精神疾患・精神的課題のある児童生徒への支援における課題として,「医療者に改善してほしいこと」「早期介入の障壁」「教育現場で困っていること」の回答を自由記述で求め,質的記述分析方法で分析した.【結果】精神的課題のある児童生徒への早期介入の際に「医療者に改善してほしいこと」として【児童生徒や家族に対する支援方法】【学校との連携方法】【早期介入を実現できる対策】,「早期介入の障壁」として【児童生徒と家族の障壁】【学校における障壁】【社会における障壁】【精神医療における障壁】,「教育現場で困っていること」では【保護者への支援や連携の困難さ】【学校における精神疾患・精神的課題のある児童生徒への支援の困難さ】【精神医療への受診の困難さ】のカテゴリーが抽出された.【結論】 本研究において,養護教諭は教育現場において多くの困難さや障壁の中で精神疾患・精神的課題のある児童生徒への支援を行っていることが明らかになった.よって,これらの課題解決に向け学校と医療との連携方法や学校への支援に関する検討が急務であると考えられた.