The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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特別支援教育/インクルーシブ教育(OP-1101~1105)

鎌塚優子(静岡大学)

[OP-1103] 特別支援学校で医療的ケアを実施する教員への学校看護師による支援の実態―教員が希望する支援―

清水史恵1, 勝田仁美2 (1.大阪総合福祉専門学校, 2.兵庫県立大学)

目的
 特別支援学校の教員による医療的ケアの適切な実施に向けた,学校看護師(以下,看護師)による教員への支援内容,看護師の支援への教員の思いや希望を明らかにする.

方法
 自記式質問紙を用いた量的調査.調査期間は,2019年11月から2020年1月.調査票配布協力に承諾が得られた地方公共団体の,特別支援学校229校の看護師456名,教員687名を対象とした.看護師213名(回収率46.7%),教員288名(回収率41.9%)より返送があった.実地研修を受けていない教員の回答を除き,教員272名の調査票を分析対象とした(有効回答率39.6%).質問項目ごとに単純集計をし,自由記載の回答は質的内容分析を行った.兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所研究倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:2019F07).

結果
 今回は,医療的ケアを実施するために看護師に希望する支援について,教員の自由記載部分(教員205名の回答から241件)を報告する.「教員が行うケアの見守り」,「すぐに相談質問を受ける」が各23件と最も多かった.「専門職として医学的知識の提供や助言」15件,「体調不良時の助言」13件のように,医療職としての適切な助言や,「教育に配慮した支援」12件,「学校は教育の場であることの理解」9件のように,教育の場を意識した支援が求められていた.

考察
 看護師は,医療の専門職として適切に助言するだけではなく,医療的ケアを実施する教員に安心感を与え,教育の場を意識して支援する必要がある.