The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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安全,危機管理1(OP-1401~1405)

渡邉正樹(東京学芸大学)

[OP-1402] 現職保育士における心肺蘇生法に関する意識調査(1)~心肺蘇生法に対する意識及び緊急対応の経験~

白子純子1, 伊藤常久2 (1.鎌倉女子大学 短期大学部 初等教育学科, 2.東北生活文化大学 家政学部 家政学科)

【目的】子どもの保健安全に関する学習の意義や課題等を検討する試みとして,現職の保育士における緊急対応に対する意識や実態について把握する.
【方法】2019 年度 K 県内保育士キャリアアップ研修参加者へ自記式質問紙調査.調査項目として,過去に実施した緊急時対応経験や心肺蘇生法の学習経験の有無,現職保育士の心肺蘇生法実施に対する自信等を取り上げた.
【結果】有効回答数は 370 人であった.心肺蘇生法の研修や講習経験を有するものは 33人(91.4%)おり,胸骨圧迫もしくはAED操作法どちらかのみは 11 人(3.0%)であった.
胸骨圧迫の実施について,自信が「ある」と回答したものは 88 人(23.8%)で,「ない」と回答したものは 166 人(44.9%),「どちらでもない」と回答したものは 115 人(31.1%)であった.一方,AEDの操作について,自信が「ある」としたものは 148 人(40.0%)で最も多く,「ない」は 98 人(26.5%),「どちらでもない」は 123 人(33.2%)であった.
過去に日常生活や勤務先で緊急対応を行ったことが「ある」と回答したものは 25 人(6.8%)で,その中には心肺蘇生法(胸骨圧迫や AED の使用)を行った事例が確認された.
【結論】心肺蘇生法を実際に行った経験者は少なかったものの,救命に関する研修経験は保育士の心肺蘇生法に対する自信につながるものと考えられる.
なお,本研究は鎌倉女子大学学術研究所助成研究によって実施したものである.