The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(口演)

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O-67~O-71 国際学校保健

座長:面澤 和子(弘前大学(名誉教授))

[O-71] 教員養成機関でのESD推進のためのオンライン授業研究の成果と課題:コロナ禍での子どものストレスマネジメントを題材として

友川 幸1,2, 三宅 公洋1 (1.信州大学 教育学部, 2.国際学校保健コンソーシアム)

Keywords:ESD、ストレスマネジメント、教員養成

目的 
学校でのESD普及のためには、教員養成機関の学生に対するESD推進の必要がある。長期化するコロナ禍では、子どもたちのストレスマネジメントスキルの強化が求められている。しかし、教員養成機関の学生を対象としたオンライン授業研究の事例は十分でなく、その効果や課題も明らかにされていない。そこで、コロナ禍での子どものストレスマネジメントについての授業研究のための教材を開発・実践し、その成果と課題を明らかにすることを目的とした。

方法 
地方国立大学の教育学部で保健体育教員免許の取得を目指す1年生(13名)を対象に「コロナ禍でのストレスマネジメント」についてのオンライン授業研究の教材を開発・実践した。授業前後にオンライン調査を行い、授業内容の理解や意識、指導に関する自信や認識、授業の良いところと課題等について回答を得た.授業では、ストレスの定義や特徴、ストレスにより生じる心身の反応、ストレス対処法等について指導した。

結果 
授業実施前では、精神と身体の関係について正しい知識を有していた学生は2割程度であった。授業の実施後では、ストレス対処法についての理解、指導の自信が高まった。また、授業の良い点として、「グループワークを通した他者との意見交換」が報告され、課題としては、「グループワークの時間やまとめ方の工夫」等が挙げられた。

結論 
開発した教材は、教員養成機関におけるESD推進及び「コロナ禍での子どものストレスマネジメント」の指導に効果的であることが示唆された。