[O-26] 中高生に対する歯科健診の効果:追跡研究
Keywords:口腔保健、学校歯科検診、齲蝕治療促進
【目的】中学・高校で歯科口腔健診が行われているが、う蝕治療促進効果については明らかでない。本研究では、毎年行われる歯科健診によって一人当たりの未処置歯数やDMF数がどう変化したかを明らかにする。【方法】研究デザインおよび対象者:本研究は2020年2021年及び2022年に実施された学校歯科健診の結果をもとに行った縦断研究である。対象者は都内の中高一貫校に在籍する2020年時点で中学生1年生から高校1年生までの4学年。一人当たり未処置歯数、D M F T指数を各学年別に2020年、2021年、2022年とどのように変化したかを調べた。【結果】2020年度中学1年生の一人当たり未処置歯数は年度別に0.11、0.05, 0.17でD M F T指数は0.3, 0.2,0.3だった。2020年度中学2年生の一人当たり未処置歯数は年度別に0.38、0.04, 0.11でD M F T指数は0.8, 0.4,0.3だった。2020年度中学3年生の一人当たり未処置歯数は年度別に0.23、0.02, 0.10でD M F T指数は0.7, 0.4、0.4だった。2020年度高校1年生の一人当たり未処置歯数は年度別に0.20、0.07, 0.13でD M F T指数は0.5, 0.7、0.4だった。中学1年学年以外の学年で未処置歯は減りDMFT指数も減少した。う蝕治療を促進しう蝕予防も促した可能性がある。【結論】毎年行う学校歯科健診はう蝕治療促進効果があった。