The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(口演)

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O-38~O-43 メンタルヘルス1

座長:佐々木 司(東京大学)

[O-41] 高校生が学級担任に求める共通性の高い会話・共有活動の内容

井村 亘1,2, 難波 知子3, 橋本 実来4 (1.玉野総合医療専門学校 作業療法学科, 2.川崎医療福祉大学院 医療技術学研究科 健康科学専攻 博士課程, 3.川崎医療福祉大学 医療技術学部 健康体育学科, 4.川崎医療福祉大学 医療技術学研究科 健康体育学専攻 修士課程)

Keywords:学級担任、会話・共有活動、高校生

【目的】本研究は,高校生の学級担任に対するサポート期待の向上や心理的な問題の軽減に対して学級担任が配慮すべき汎用性の高い事項に対する示唆を得ることをねらいとして,高校生が学級担任に求める共通性の高い会話と共有活動の内容を明らかにした.
【方法】研究デザインは,横断的な自記式の質問紙を用いた量的記述的研究とした.分析には,普通科高等学校に在籍する923人分のデータを使用した.調査内容は,基本属性(性別,学年)と先行研究によって明らかとなった「高校生が学級担任に求める会話内容(以下:会話内容)(18項目)」,「高校生が学級担任に求める共有活動内容(以下:共有活動内容)(8項目)」とした.会話内容と共有活動内容の各項目に対する意志の程度を「したくない:1点」~「したい:4点」の4件法で尋ねた.本研究では,男女共に意志の程度の中央値が3点に達した会話・共有活動の内容を共通性の高い会話内容・共有活動内容として採択した.なお,本研究は倫理委員会の承認を得て実施した.開示すべきCOI関係にある企業などはない.
【結果】採択された共通性の高い会話内容は,1年生は12項目,2年生は11項目,3年生は13項目であり,共有活動内容は,1年生は6項目,2年生は2項目,3年生は5項目であった.
【考察】本研究で採択された会話・共有活動内容を媒介とした学級担任の生徒との関わりは,生徒の学級担任に対するサポート期待を高めるとともに心理的な問題の軽減に寄与する可能性があると思料する.