The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(口演)

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O-56~O-61 発育・発達、体力・体格

座長:上地 勝(茨城大学)

[O-58] COVID-19禍にある中学生の骨密度の検討

佐藤 海音1, 湊谷 勇次2, 笠井 茜3, 城所 哲宏3, 今井 夏子3,4, 鹿野 晶子3, 野井 真吾3 (1.日本体育大学大学院 博士前期課程 体育学研究科 体育学専攻, 2.日本体育大学大学院博士前期課程体育科学研究科体育科学専攻, 3.日本体育大学, 4.日本体育大学大学院博士後期課程体育科学研究科体育科学専攻)

Keywords:子ども、新型コロナウイルス、活動自粛

【目的】新型コロナウイルス禍(コロナ禍)は,世界中の人々の生活を一変させた.学校においても,多くの活動が長期に亘って自粛されている.そのような中,子どもの身体活動量の減少,睡眠習慣や食習慣の乱れに関する報告も散見される.この種の報告は,コロナ禍による子どもの骨密度の低下も危惧させる.そこで本研究では,コロナ禍前とコロナ禍後とにおける中学生の骨密度を検討することを目的とした.【方法】対象は東京都内の公立A中学校に在籍する2017∽2022年度の中学1∽3年生2,243名であり,全ての調査は6∽7月に実施された.骨密度測定には,超音波踵骨測定装置A-1000 EXP II(GEヘルスケアジャパン株式会社製)を用いた.分析では,目的変数に骨密度(Stiffness値),説明変数に調査年度(コロナ禍前:2017∽2019年度,コロナ禍後:2021年度∽2022年度),共変量に学年と性を投入した共分散分析を実施した.また,コロナ禍前後の骨密度の変化の大きさは効果量(ES; Cohen’s d)で評価した.【結果】本研究の結果,コロナ禍前(103.2±15.3)に比してコロナ禍後(99.9±16.3)の骨密度が有意に低値を示した(p=0.010; ES=0.21).以上のことから,コロナ禍前に比してコロナ禍後は子どもの骨密度が低下している可能性が推測された.【付記】本研究は,令和4年度日本体育大学学術研究補助費の援助を受けて実施された.