The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P1~P6 新型コロナウイルス感染症1

座長:羽賀 將衛(北海道教育大学)

[P-3] 医学部生のための教員による学生相談室開室の試みーコロナ禍における学生相談内容の変化-

池田 行宏 (近畿大学医学部)

Keywords:Covid19、学生相談、共起ネットワーク

【背景・目的】新型コロナウイルス感染症拡大の影響から2021年度も多数の学生が大学に入構できない状況が続き、学生相談室ではオンラインによる相談対応を行ってきた。本発表では、2020年度と2021年度の相談内容を比較し、相談内容の変化と今後の相談室の対応を検討していくことを目的とする。
【方法】2020年度と2021年度の相談記録を抽出。テキストマイニングにより得られた共起ネットワークに登場する語句の違い比較し、相談内容の変化を評価する。
【結果・考察】年間の相談件数は479件と前年度(516件)よりわずかに減少した。学年別では1年生が最も多く202件、次いで4年生94件であった。共起ネットワーク分析では2020年度に多く見られた「試験」や「勉強」といった語句が2021年度では少なくなっていた。これは特に低学年において、相談室以外に学修支援のための「特別指導教員」が配置されたことが大きく寄与していると考えられる。また「クラブ」「再開」「勧誘」といった語句も2021年度には消失していた。これは2020年度はまだクラブ再開のことや勧誘といった行事について、学生が気にしていたが、2021年度は、クラブ活動自体が禁止になっており、相談がなくなったためである。一方、2021年度には「コロナ」「ワクチン」「接種」という語句が登場しており、学生の関心がコロナ関連に移っていったことが見て取れる。今年度から対面授業が再開され、学生の孤独感は解消しつつある。今後は、友達と交流する中での悩みに耳を傾けたい。