The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P20~P25 健康管理、疾病予防2

座長:棟方 百熊(岡山大学)

[P-25] 小中学校教員の健康実態と体調不良時の出勤の状況について

三井 瑞穂1, 道前 菜々子2, 岩佐 幸恵3, 岡久 玲子3, 石井 有美子3, 田中 祐子3, 奥田 紀久子3 (1.東大阪市立楠根東小学校, 2.赤穂市立有年小学校, 3.徳島大学 大学院医歯薬学研究部)

Keywords:小中学校教員、健康実態、

【目的】総務省統計局が、長時間労働になりやすい職業の一つとして学校の教員を挙げる一方、厚生労働省は労働時間と疲労蓄積度が比例することを指摘している。本研究の目的は、教員の心身の健康実態と体調不良時の出勤状況、及びそれらの関連要因を明らかにすることである。
【方法】2020年1月にA県内の公立小・中学校120校の教員2,262人を対象に質問紙調査を実施した。調査に先立ち徳島大学病院医学系研究倫理審査委員会の承認を得た。質問項目は属性、主観的健康観、健康状態、体調不良時の対処行動等とした。
【結果】回収数は1,288(54.3%)、有効回答数は1,018(45.0%)であった。男性が392人(38.5%)、女性が626人(61.5%)、平均年齢は45.0(±12.68)であった。自分の現在の健康について4件法で尋ねたところ「まあまあ健康である」が最も多く、773人(75.9%)、「とても健康である」が110人(10.8%)であった。治療中の病気があると回答したのは275人(27.0%)で、983人(96.6%)が何らかの気になる症状を自覚していた。また、出勤をためらうような体調不良の経験があったのは、男性が179人(45.7%)、女性が401人(64.1%)で、女性の方が有意に高い割合だった(p<.001)。体調不良時に出勤した割合も女性の方が有意に高く215人(53.6%)、男性は77人(43.0%)であった(p<.05)。
【結論】調査対象の教員は、現在健康であるとしながらも、ほとんどが何らかの症状を自覚しており、体調不良時にも出勤していることが明らかとなった。