The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P30~P36 健康教育、ライフスキル

座長:物部 博文(横浜国立大学)

[P-31] 睡眠教育による睡眠習慣の変容に関するトランスセオレティカル・モデル構成概念の尺度得点の変化

大曽 基宣 (聖霊女子短期大学生活文化科生活こども専攻)

Keywords:睡眠教育、トランスセオレティカル・モデル、児童生徒

【目的】本研究は、睡眠教育による睡眠習慣の変容に関するトランスセオレティカル・モデル(以下、TTM)構成概念の尺度得点の変化を明らかにすることにより、変容ステージ別の睡眠教育内容を構成する根拠資料を得ることを目的とした。【方法】2019年10月~12月に、国内外の先行文献より抽出した睡眠教育内容、TTMの変容プロセスなどを参考に睡眠教育プログラムを作成し、1小学校5・6年生117名、1中学校1~3年生276名を対象に50分間の睡眠教育を実施した。授業1ヶ月前と授業1ヶ月後に質問紙による自記式アンケート調査を実施した。調査には、早寝早起きの変容ステージ・自己効力感尺度・意思決定バランス尺度を用いた。授業実施前後における各尺度得点および授業前変容ステージ別各尺度得点を比較した。分析の際、5つの変容ステージを前期・中期・後期の3つに分類した。【結果】小・中学生ともに利益得点の増加や負担得点の減少がみられたが、自己効力感尺度得点に変化はみられなかった。小・中学生ともに、授業前に前期ステージに属した子どものうち、授業後にステージが改善した子どもは自己効力感得点と利益得点が増加し、授業前に後期ステージに属した子どものうち、授業後にステージを維持できた子どもは負担得点が減少した。【結論】前期ステージに属する子どもには睡眠の利益を強調した教育内容が効果的であり、後期ステージに属する子どもには睡眠のための負担の認知を低下させる教育内容が重要であることが明らかになった。