The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P30~P36 健康教育、ライフスキル

座長:物部 博文(横浜国立大学)

[P-32] 教室で行う心身を調律するプログラムの開発と検証-防衛体力に着目した小学校における保健実技の実践-

清水 将1, 村田 雄大2, 渡辺 幸太郎3 (1.岩手大学 教育学部, 2.一戸町立一戸小学校, 3.いわてグルージャ盛岡)

Keywords:心身調律、防衛体力、

【目的】体力は、身体的要素と精神的要素に分類され、行動体力と防衛体力に分けられる(猪飼,1970)。防衛体力は、生体のホメオスタシスや刺激への適応力、病原体に対する抵抗力などの健康を支える力となっており、物理化学的、生物的、生理的、精神的ストレスに抵抗する力を意味する。近年強調されるように心と体は一体であり、身体のリラクゼーションは、心身のストレスをいずれも軽減し、心身の健康な状態の維持によって免疫力を高めることも期待される。しかしながら、姿勢が悪いために体調を崩す児童も増えており、その改善を図るため、5分程度でできる心身を調律するプログラムを理学療法士の協力によって開発し、その効果を検証した。【方法】令和2年12月から翌1月までの約1ヶ月間、小学校6年生33名を対象に担任が指導し、内容を教師・家庭用リーフレットにまとめて、家庭でも取り組めるようにした。【結果】実施前69日と実施後62日の各学期における欠席日数を比較すると、36日が21日に減少した。プログラムの効果を確かめるために、母比率不等の直接確率計算をしたところ、有意な傾向(p=0.0724)が見られた。【結論】統計的な差は認められなかったが、呼吸やストレッチによる手軽な運動が心身を調整し、健康に寄与する可能性が示唆された。