5:33 PM - 6:16 PM
[JCSY-5-1] 心臓血管外科手術と抗血小板薬
心臓血管の外科手術を受ける患者が既に当該疾患または併存疾患の治療のために抗血小板薬投与を受けていることはしばしば経験するところであり、止血困難がそのまま急性期予後に関連する心臓血管外科手術では極めて重要な問題である。また、薬剤によっては「14日以上前に投与を中止することが望ましい。」と添付文書に明記されているものもあり、外科医が術前管理に苦慮する要因である。また、抗血小板作用を有するとされる薬剤は市場に多く投入されているが、その抗血小板作用の違いについて明らかにされていない。
以前、我々が行った血小板機能検査(比濁法)による各種抗血小板薬の比較データを示し、各抗血小板薬の特徴について論じたい。血小板凝集で評価すると、血小板機能を明らかに抑制していたのはチエノピリジン系、アスピリン、シロスタゾールであった。抗血小板薬には多面的作用があり、このデータだけで薬剤の優劣を論じることは早計であるが、薬剤が持つ作用のバランスを良く理解して使用する必要がある。
また、もっとも作用期間が長いとされるチエノピリジン系薬剤の術前至適中止時期のエビデンスを出すために、クロピドグレル中止後の血小板機能の変化をVerifyNowを用いて評価している。クロピドグレル休薬後、3日で血小板機能がcut-off値を超えていることが示され、添付文書に書かれている14日よりも、術前中止期間を大幅に短縮できる可能性が出てきた。また、術直前の血小板機能が術後出血に及ぼす影響についてもデータを集めているので、併せて報告したい。
以前、我々が行った血小板機能検査(比濁法)による各種抗血小板薬の比較データを示し、各抗血小板薬の特徴について論じたい。血小板凝集で評価すると、血小板機能を明らかに抑制していたのはチエノピリジン系、アスピリン、シロスタゾールであった。抗血小板薬には多面的作用があり、このデータだけで薬剤の優劣を論じることは早計であるが、薬剤が持つ作用のバランスを良く理解して使用する必要がある。
また、もっとも作用期間が長いとされるチエノピリジン系薬剤の術前至適中止時期のエビデンスを出すために、クロピドグレル中止後の血小板機能の変化をVerifyNowを用いて評価している。クロピドグレル休薬後、3日で血小板機能がcut-off値を超えていることが示され、添付文書に書かれている14日よりも、術前中止期間を大幅に短縮できる可能性が出てきた。また、術直前の血小板機能が術後出血に及ぼす影響についてもデータを集めているので、併せて報告したい。