CVT

[O-18-2] 仰臥位バルサルバ手技による大伏在静脈逆流の評価

^〇村雲望, 宮地千恵子, 石野真代, 永田純一 (半田市立半田病院)

キーワード：CVT, GSV

下肢静脈瘤のエコー検査は立位で行うことが一般的である。しかし大伏在静脈逆流評価の際に行うミルキング手技が容易でないことや，立位保持が難しい患者さんがいるなどの問題点もある。当科では2010年より臥位にて検査を行いすべての検査で治療・経過観察に必要な情報・評価が得られている。臥位検査において，大伏在静脈の逆流の評価はバルサルバ手技(息こらえによる腹圧)で行っている。従来の方法との比較を行った。【方法】1．2012年4月より2014年3月までの期間に488例962肢で下肢静脈瘤検査としてのエコーを行った。2．直近の10例20肢で，仰臥位と立位にてSFJでのGSVの短径を測定・比較した。3．仰臥位でのバルサルバ負荷による弁逆流時間および立位でのミルキングによる弁逆流時間を比較した。バルサルバ負荷がうまく掛からない患者さんについては臍部を圧迫し腹圧をかけることによりバルサルバの代わりとした。【結果】1．GSVの短径は20肢すべてで立位の方が太く描出され，その平均増加率は40.8％であった。2．SFJでの弁逆流時間は20件中18件で仰臥位でのバルサルバ負荷の方が長くその平均増加率は64.0％であった。下肢静脈瘤検査の目的は1．深部静脈の開存の有無，2．大・小伏在静脈の弁不全の有無やその範囲の同定，3．不全穿通枝の有無とその部位を把握することの3つであるがそのうち大伏在静脈の弁不全に関しては仰臥位であってもバルサルバ負荷をかけることで十分その目的を達成することが出来ると思われた。