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[O-28-6] 鎖骨下動脈領域病変に対するバイパス術と血管内治療の中期成績
Keywords:subclavian artery, PAD
【背景】鎖骨下動脈領域疾患においては手術適応や治療方針は不明であり,その確立が急務である。今日の血管内治療は,デバイスの改良などの背景もあって,その適応範囲を拡大しているが,再狭窄・閉塞率がバイパスに比して高いとされている。【目的】鎖骨下動脈領域病変に対してバイパス術を施行した群(B群)と血管内治療を行った群(E群)とで,その予後を前向きにフォローし,二つの治療成績を多施設共同で比較検討する。【対象】2000年1月から2013年2月にかけてバイパス術,血管内治療を施行した47症例について検討した。平均年齢は66.3歳(24-89歳)であり,男女比は,男35例(74.5%),女12例(25.5%)であった。原因疾患の内訳はASO 24例,TAA(デブランチ)15例,胸郭出口症候群3例,鎖骨下動脈瘤3例,血管炎1例,塞栓症1例であった。【結果】合併症は,両群間で有意差を認めなかった。治療群はB群33例,E群14例であり,一次開存率は,B群が1年開存率96.7%,3年開存率96.7%,E群が1年開存率82.5%,3年開存率66.0%(p=0.0626)とB群で良い傾向を認めた。ASOではB群13例,E群11例であり,一次開存率は,B群が1年開存率91.6%,3年開存率91.6%,E群が1年開存率91.0%,3年開存率72.0%と明らかな差異は認めず(p=0.5117),平均開存期間においてもB群で2.48年,E群で1.78年と有意差を認めなかった(p=0.5118)。【結論】鎖骨下動脈領域疾患全体に対しては,B群がE群に比して一次開存率が良い傾向にあった。