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[O-33-5] 当院のフットケア外来の現況
キーワード:Diabetes mellitus, Foot care
糖尿病患者の増加にともない糖尿病性足病変が注目されるようになり,糖尿病外来通院患者に対する診療と教育に対して糖尿病合併症管理料が算定可能となった。当院では2010年4月から糖尿病合併症管理基準に準じたフットケア外来を開設し,診療にあたってきた。当院のフットケア外来の現状について報告する。【対象】フットケア外来受診患者数は4年間で870例であった。今回,初診患者301例(男性167例,女性134例,平均年齢64±12歳)を対象に,初診時点の臨床所見を検討した。全例糖尿病患者でHbA1cは7.2±1.1であった。【結果】(1)足部所見:301例602肢の皮膚の異常所見は乾燥(387肢),皮膚白癬(169肢),表皮剥離(169肢),胼胝(144肢)であった。爪病変は爪白癬(230肢),陥入爪(173肢),爪肥厚(171肢)であった。足変形は外反母趾(116肢),足趾変形(59肢)を認め,20例はすでに足趾欠損となっていた。(2)末梢神経障害:知覚鈍麻の自覚が142肢,しびれ205肢であった。モノフィラメントによる触圧覚異常を100肢に認めた。(3)末梢循環障害:冷感118肢,間歇性跛行34肢,安静時痛11肢であった。ABIは1.08±0.22であり,ABI0.9以下が81肢,1.4以上が28肢であった。【まとめ】今回の対象は一見,通常の日常生活を送っている糖尿病外来通院患者である。足部の異常や症状を自覚していた例は少なく,フットケア外来においてはじめて指摘された例は少なくなかった。【結語】糖尿病患者の足病変の早期診断,創傷予防処置,患者教育においてフットケア外来の存在意義は大きい。