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[O-34-5] 尺側皮静脈転位内シャントの検討
キーワード:vascukar acsess, cephalic vein
【はじめに】血液透析ブラッドアクセスに関する各種ガイドラインでは,手関節近傍での動静脈吻合が第一選択である。次に肘関節近傍での動静脈吻合や尺側皮静脈転位があげられる。当院移転後の尺側皮静脈転位内シャント作成に関して検討した。【対象と方法】2012年9月から2014年5月までの間,当院で施行した内シャント手術135例中尺側皮静脈転位法を施行した14例,男性3例,女性11例,年齢69歳(33-90)を対象とした。術前お静脈径,手術時間,初回穿刺までの期間,合併症などについて検討した。【結果】利き腕に作成となったのが4例,前腕部での作成8例,上腕部での作成4例であった。術前の静脈径は2.47mm(1.8-3.3),シャント径は3.3mm(2-)5であった。手術時間は128.4分(93-169)であった。初期穿刺までの期間は15.6日(7-25)であった。初回穿刺前にシャントPTAを2例に施行されていた。施行部位は拡張不良部位であった。穿刺後に1例仮性瘤となった。上腕部での作成中3例が皮膚からの深さが5mm以上となっていた。【考察】上腕部位での作成は上腕二頭筋膜上に留置して,筋膜に固定し,静脈が直線化して穿刺しやすいようにしたことがかえって,深くなり穿刺困難となっていると考えられる。皮下脂肪の多い症例には今後,工夫が必要である。尺側皮静脈転位内シャントは人工血管内シャント作成前に一度考慮してもよい術式であると考える。