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[P-12-1] 高度に変形した自家製ステントグラフト留置後の瘤拡大に対して再TEVARを施行した一例
キーワード:TEVAR, Complication
症例は70歳代の男性8年前に遠位弓部大動脈瘤に対して内骨格を有する自家製ステントグラフト(西巻ステント,シームレスチューブ+6連Zステント)を留置したが,その後ステントグラフトの変形から瘤の再増大を来した。瘤径が65mmに達したため再TEVARを行った。左大腿動脈から24Frシースを挿入し,ベアで企業性ステントグラフト(CTAG)の通過を試みたが,変形したステントグラフト内で引っかかり通過できなかった。このため右大腿動脈側から14Frシースを挿入し,Codaバルーンで屈曲部を拡張させながら1本目のCTAGの通過に成功した。さらに右上腕動脈と左大腿動脈でワイヤーのPull throughを作り,2本目のCTAGを上行大動脈まで持ち込むことに成功した。両側腋窩動脈-左総頚動脈パイパスを作成してから右腕頭動脈にExcluderのレッグを持ち込みチムニー法でステントグラフト留置を行った。内骨格を有するステントグラフトが変形した場合は再TEVARに非常に難渋するが,本症例ではステントグラフトが高度に変形しておりデバイスの通過困難が予想されたが,バルーンでの拡張とワイヤーPull through法が有効であった一例を報告する。