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[P-16-2] 鎖骨下ループシャントの3例
キーワード:shunt, subclavian roop shunt
医療技術,透析管理の向上により透析患者の予後は確実に延長している。しかしながら,透析期間の長期化に伴い,アクセストラブルに遭遇する機会も増えている。複数回のAVF作成のために両上肢が荒廃し,作成困難症例も増加している。今回,我々は鎖骨下動静脈を用いてAVGを作成した3例を経験した。【症例1】73歳女性 平成25年3月,糖尿病腎症のため透析導入,左上腕AVF作成されたが同年8月,閉塞。透析用長期カテーテルを留置したが2週間で閉塞。右前腕AVGを作成したが静脈が細く流量を得ることができなかった。同年9月,左鎖骨下ループシャントを作成した。【症例2】77歳女性 平成15年,糖尿病腎症のため透析導入,左前腕AVF作成されたが平成25年9月,閉塞。右前腕AVF作成するも静脈細く発達不良であった。同月,右前腕AVG作成したが術後早期に閉塞。同年10月,左鎖骨下ループシャントを作成した。【症例3】78歳女性 平成18年,糖尿病腎症のため透析導入,左上腕動脈表在化手術施行。穿刺部動脈瘤形成のため,平成25年12月,右肘AVF作成施行したが閉塞。同月,左上腕AVG作成するも術後早期に閉塞。同月,左鎖骨下ループシャントを作成した。全例において術後合併症なく鎖骨下ループシャントを使用することができた。鎖骨下ループシャントの有用性・問題点につき報告する。