第55回日本脈管学会総会

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一般演題(ポスター)

静脈3

Fri. Oct 31, 2014 2:22 PM - 2:58 PM 第6会場 (第1練習室)

座長: 八巻隆(東京女子医科大学 形成外科学)

2:22 PM - 2:58 PM

[P-17-3] 当院における下肢静脈瘤再発症例のEVLA治療について

堺浩太郎, 武内謙輔 (福岡リハビリテーション病院 消化器・血管外科)

Keywords:EVLA, recurrence

【はじめに】下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療(EVLA:endovenous laser ablation)が本邦に導入されて10年以上が経過し,再発症例のEVLAを行う機会も増えてきた。当院は整形外科および脳卒中リハビリが中心の病院だが,2013年5月に外科・血管外科を新たに開設し9月よりEVLAを開始した(980nmレーザー使用)。当院で加療を行った,他院で下肢静脈瘤に対する治療歴がある症例について検討したので報告する。【対象】2013年9月~2014年6月までに当院でEVLAを行った一次性下肢静脈瘤症例74例79肢中,他院で以前に治療歴がある4例を対象とした。【結果】年齢は45~67歳(平均59.5歳),全例女性であった。他院での治療内容は大・小伏在静脈(以後GSV・SSV)のEVLA1例,GSV抜去1例,瘤切除2例であった。EVLA施行例は10年程前他院でGSVのEVLA後の再疎通で(C3),GSV・SSVのEVLAを施行した。術前のエコーにてGSVの壁肥厚がみられたが,大腿静脈までガイドワイヤー挿入は可能であった。SSVはSPJにて屈曲がみられたため膝窩剰脈へのガイドワイヤー挿入は行わずに,屈曲部末梢までの照射とした。GSV抜去例では(C4),鼠径部での分枝処理・下腿内側での穿通枝処理・SSVのEVLA・瘤切を施行した。瘤切後の症例では(C2),大腿部でGSV結紮後と思われ大腿部でのGSVのEVLA・GSVの大腿下部での結紮と瘤切を行った。いずれの症例も術後経過順調で外来通院中である。【まとめ】下肢静脈瘤再発症例では初発例以上に,術前のエコーによる術式の細かな検討が必要であると考えられた。