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[P-22-1] EVAR後のステントグラフト形状変化に関する解析

^〇根元洋光¹, 小林匡治², 木村賢¹, 牧野能久¹, 須原正光¹, 望月康晃¹, 芳賀真¹, 白須拓郎¹, 松倉満¹, 谷口良輔¹, 赤井隆文¹, 西山綾子¹, 橋本拓弥¹, 宮原拓也¹, 大島まり², 保科克行¹, 重松邦広¹ (1.東京大学 血管外科, 2.東京大学大学院 情報学環学際情報学府)

キーワード：stentgraft, centerline

【背景】中枢側neckの屈曲が強い腹部大動脈瘤(AAA)症例に対するステントグラフト留置術(EVAR)後に見られるmigrationには，留置後のステントグラフトの形状変化による構造力学的要因が関与していると考えられる。【目的】EVAR後のステントグラフトの形状変化について，客観的な指標を用いて解析する。【方法】当院にてEVARを施行した症例のうち，従来法にて測定した中枢側neck角度が60°以上の症例について，東大生産技術研究所にて開発したプログラム「V-Modeler」を用いて解析した。血流路の中心線をスプライン曲線化し，そのcurvature，torsion，angle(中心線ベクトルのxy成分が体軸と成す角度)，lengthについて，術後の継時的な変化を検討した。【結果】Curvatureの極大値は，中枢側においては経時的に低下し，末梢側においては継時的に上昇する傾向を認めた。Torsionは極大値が継時的に低下する傾向を認めた。また，症例によっては正負が逆転する例も見られた。Angleは，術直後には中枢側neckに集中して大きな回転が認められたが，時間の経過とともに，回転がステントグラフト全長に渡って平均化される傾向が認められた。ステントグラフトのlengthには，大きな変化を認めなかった。【結語】中枢側neckにおけるcurvature，torsion，angleの変化が継時的にステントグラフト全長にわたって平均化されていく傾向が，客観的指標により明らかになった。