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[P-24-4] エリスロポエチンによる間葉系幹細胞における向血管新生能の修飾効果
キーワード:Erythropoietin, Stem cell
【背景】我々はこれまでに,骨髄由来間葉系幹細胞による血管新生治療の有効性について報告してきた。本研究では,エリスロポエチン(Epo)による細胞修飾により間葉系幹細胞移植の効果を更に向上させることが可能か検討を行った。【方法・結果】緑色蛍光蛋白質(GFP)ラットより骨髄間葉系幹細胞を単離し,Epo受容体を同定した。Epo(80U/ml)添加により骨髄間葉系幹細胞の増殖は有意に促進された。また,Epoにより血管新生因子であるfibroblast growth fctor-2とstromal cell-derived factor-1αの遺伝子発現が有意に増強していた。In vivoでの効果を検討するため,間葉系幹細胞を48時間Epo(80ml/ml)でconditioningした群(Epo conditioning群,n= 11)としなかった群(control群,n= 11)をラット下肢虚血モデルに移植し,比較検討を行った。移植3日後の組織でGFPの免疫染色による細胞生着を検討したところ,Epo conditioningは虚血筋組織への生着細胞数を有意に増加させた。また,マクロファージの浸潤を有意に抑制し,内皮前駆細胞の遊走を認めた。移植14日後において,Epo conditioning群はcontrol群と比し,レーザードップラー測定による血流回復は有意に促進し,組織学的に評価した新生血管数が有意に増加していた。【結論】Epoは間葉系幹細胞の細胞増殖を促進し血管新生因子産生を増強する。Epo conditioningにより間葉系幹細胞移植の効果を向上させる可能性が示された。