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[WS-2-3] 循環器病院におけるCVTの役割
キーワード:CVT, vascular
【はじめに】当院は世界初の心臓外傷手術に成功を収めてから心臓病の専門病院として,心臓病治療に取組んできた。近年の高齢化に伴い,末梢血管疾患・糖尿病・透析などの早期診断と治療とともに予防診療にも力をいれている。これら血管疾患の診断および術前・術後の評価に血管診療技師(CVT)が貢献している。【生理検査室について】当院生理検査室には21名在籍しており,内8名が血管診療技師として認定されている。当院での脈管検査としては,超音波検査(動脈,静脈,シャント,ステントグラフトなど),血管内皮機能検査(FMD),上腕/足関節血圧比(ABI-PWV),足趾・上腕血圧比(TBI),皮膚組織灌流圧(SPP),負荷ABI検査,空気容積脈波(APG)検査を行っている。【当院でのCVTの役割】院内の血管診療の中心的な存在として,検査データを提供するのはもちろんのこと,循環器領域の検査や手術による合併症や後遺症を最低限にすることも重要な役割である。また,院内の手術検討会へ参加,月1回行われる糖尿病カンファレンスで,他職種向けに脈管検査の勉強会を開催するなど,CVT認知に向けての活動も行っている。さらに,地域への活動として,開業医向けの頸動脈勉強会の開催や他施設のCVT取得者とともに研究会を行い,血管診療の普及に取り組んでいる。【今後の課題】院内でのCVTへの認知が低いのが現状である。血管専門医とともに検査技師以外の職種のCVT取得の啓蒙活動を行い,チームとして血管診療に取り組む努力が必要である。