[1087] 実地調査に基づく鉄筋コンクリート壁体の拘束度の評価に関する研究
キーワード:Restraint Ratio, Restraint Stress, Shrinkage Strain, Step-by-step Analytical Method, Step-by-step法, Young's Modulus Method, 収縮ひずみ, 拘束度, 拘束応力, 有効ヤング係数法
鉄筋コンクリート造建築物に生じる収縮ひび割れへの関心が高まる今日,部材間の拘束を把握することは収縮ひび割れを制御する上で要諦をなすにもかかわらず,拘束度に関するデータの蓄積は十分とは言えない。本研究では,実構造物の壁および実大壁試験体の収縮ひずみを測定し,拘束度の実地調査を行なった。その結果,実測から得られた拘束度は部材の断面積比から算定した拘束度の0.4倍程度であった。さらに,この関係から得られた拘束度を適用した有効ヤング係数法によって,拘束応力を算定した結果,Step-by-step法によって算定した値に比べて若干,過大評価する傾向にあるが,概ね傾向を捉えていることが確認できた。