コンクリート工学年次大会 2016(博多)

講演情報

第38回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 耐久性一般

耐久性一般Ⅲ

2016年7月8日(金) 13:15 〜 15:30 第3会場 (5F 503号室)

座長:藤井隆史(土木), 土屋直子(建築)

[1129] 長期間供用したRC造建築物の含水状態と耐久性に関する考察

酒井正樹1, 神代泰道1, 小林利充1, 植松俊幸1 (1.大林組)

キーワード:carbonation, compressive strength, crack, reinforcement corrosion, static elastic modulus, water content, 含水率, 圧縮強度, 静弾性係数, 中性化, 鉄筋腐食, ひび割れ

築46年経過したRC造建築物の躯体コンクリートの圧縮強度,静弾性係数,中性化深さおよび鉄筋腐食状況を測定し,それぞれに対してコンクリートの含水状態との関係を検討した。その結果,次のことがわかった。圧縮強度は初期材齢の含水状態,静弾性係数は測定時の含水状態と相関がある。仕上げがない場合には,質量含水率が3~4%を下回ると中性化速度が大きくなる。鉄筋位置まで中性化が進行した場合でも,含水状態が低い場合には腐食グレードは低くなる。ただし,ひび割れ部では,測定時における含水状態が低い場合でも,外部から水分供給を受ける部位で局所的に腐食グレードが高くなる場合がある。