コンクリート工学年次大会 2016(博多)

講演情報

第38回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 耐久性一般

耐久性一般Ⅲ

2016年7月8日(金) 13:15 〜 15:30 第3会場 (5F 503号室)

座長:藤井隆史(土木), 土屋直子(建築)

[1132] 遅延エトリンガイト生成に及ぼす炭酸イオンの影響に関する検討

浅本晋吾1, 村野耕基1, 蔵重勲2, Nanayakkara Anura3 (1.埼玉大学 2.電力中央研究所 3.University of Moratuwa)

キーワード:Carbonate ion, DEF, Fly ash, Limestone powder, Sri Lanka, Sulfate ion, スリランカ, フライアッシュ, 炭酸イオン, 石灰石微粉末, 硫酸イオン

本論文では,遅延エトリンガイト生成(Delayed Ettringite Formation,以下,DEF)に対して,スリランカの石灰フィラーセメントに着目し,石灰石微粉末から長期的に溶出する炭酸イオンの影響について検討を行った。その結果,石灰石微粉末を混和したセメントでは,石灰石微粉末無混和に比べ,DEFが促進される傾向が見られた。炭酸イオン含有溶液に浸漬させると,膨張量が大きくなることが分かり,炭酸イオンによってDEFが促進される可能性が示唆された。さらに,追加検証実験でも,炭酸イオン含有溶液に浸漬した条件においてより多くの硫酸イオンの溶出が認められ,炭酸イオンによりDEFが促進され得ることを確かめた。