コンクリート工学年次大会 2016(博多)

講演情報

第38回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 塩害/複合劣化

塩害Ⅲ/複合劣化

2016年7月6日(水) 15:45 〜 17:45 第5会場 (4F 412号室)

座長:久田真(土木), 小川彰一(建築)

[1153] ひび割れが生じた鉄筋コンクリートのCaO・2Al2O3混和材による塩害抑制効果

坂井公輔1, 武若耕司1, 山口明伸1, 宮口克一2 (1.鹿児島大学 2.デンカ)

キーワード:Calcium Aluminate (CaO・2Al2O3), concrete crack, Friedel`s salt, rebar corrosion, salt damage, カルシウム・アルミネート, ひび割れ, フリーデル氏塩, 塩害, 鉄筋腐食

本研究では,コンクリートの塩分固定化能力を向上させるために新たに開発されたCaO・2Al2O3を主成分とする混和材(以下,CA2混和材)に着目し,予め試験開始前にひび割れ幅が約0.2mmのひび割れを導入した鉄筋コンクリート部材の海洋暴露試験を行い,ひび割れ部における塩分浸透特性や鉄筋防食効果等の検討を行った。その結果,コンクリートにひび割れが生じている状況においても,CA2混和材を5~9%混合することで,ひび割れの閉塞は確認されなかったものの,高い塩化物イオン固定化能力を維持し,普通セメント単独使用の場合に比べ中性化深さは大差なく,塩分の浸透や鉄筋腐食も抑制していることが確認された。