コンクリート工学年次大会 2016(博多)

講演情報

第38回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 塩害/複合劣化

塩害Ⅲ/複合劣化

2016年7月6日(水) 15:45 〜 17:45 第5会場 (4F 412号室)

座長:久田真(土木), 小川彰一(建築)

[1154] 硫酸イオンがセメント硬化体中の固相塩化物イオンの生成に与える影響

直町聡子1, 加藤佳孝1 (1.東京理科大学)

キーワード:chloride ions, Friedel's salt, Kuzel's salt, sulfate ions, クーゼル氏塩, フリーデル氏塩, 塩化物イオン, 硫酸イオン

セメントペースト粉末と破片を用いて,硫酸イオン(SO42-)が塩化物イオン(Cl-)の固定化に及ぼす影響を実験的に検討した。粉末の場合はCl-とセメント水和物が即座に反応し,固定Cl-(Cb)であるフリーデル氏塩(F塩)を生成した。一方で破片の場合,Cbとしてクーゼル氏塩(K塩)とF塩の生成を確認することが出来た。破片試料では,Cl-とSO42-の浸透の影響が表れている結果であり,実際の現象を再現していると考えられる。SO42-が共存イオンとして混在する場合,K塩が残留して,F塩の積分強度は減少傾向にあることを確認した。