コンクリート工学年次大会 2016(博多)

講演情報

第38回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 新材料・新工法(材料)/リサイクル

新材料・新工法(材料)Ⅱ

2016年7月7日(木) 10:45 〜 12:15 第4会場 (4F 411号室)

座長:佐川孝広(土木), 濱崎仁(建築)

[1385] 製紙スラッジ焼却灰を用いたジオポリマーおよびその放射能汚染水の処理への応用に関する研究

李柱国1, 池田攻2 (1.山口大学 2.山口大学名誉教授)

キーワード:flexural strength, porosity, geopolymer, Immobilization of radioactive nuclide, paper sludge incineration ash, 製紙スラッジ焼却灰, ジオポリマー, 曲げ強度, 空隙率, 放射性物質固定

本研究では,3種類の製紙スラッジ焼却灰(PS灰, PSA)の物理性質と化学成分を測定し,活性フィラーとしてジオポリマー(PSA-GP)を試作し,その各種性能を考察した。また,PS灰とPSA-GPの内部構造を考察し,PSA-GPの高液固比と低強度の原因を明らかにした。なお, Sr(NO3)2とCsNO3の添加によって,模擬放射能汚染水を用いたPSA-GPの性能変化および核種の固定率を考察した。主な結果は次のようである。1)PS灰の多孔質構造によりPSA-GPの液固比を1.0以上にする必要がある。2) PSA-GPは多孔質体であり,その強度と密度が小さい。3)2核種の添加によってPSA-GPの強度は若干低下する。4)PSA-GPのストロンチウムとセシウムの固定率はそれぞれ99.5%と95.0%以上を達成できる。