コンクリート工学年次大会2018(神戸)

講演情報

第40回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 骨材/アルカリシリカ反応/塩害/腐食・防食

塩害Ⅱ

2018年7月4日(水) 15:30 〜 17:45 第1会場 (9F EX1-A)

座長:上田隆雄(土木), 福山智子(建築)

[1109] 長期暴露した炭酸化コンクリートの空隙構造および塩分浸透抵抗性

取違剛1, 渡邉賢三1, 小林聖1, 横関康祐1 (1.鹿島建設)

キーワード:carbonation, chloride ion, compressive strength, diffusion, pore structure, porosity, 塩化物イオン, 強度, 拡散, 炭酸化, 空隙率, 細孔径分布

筆者らは,コンクリートを強制的に炭酸化させることで表面を緻密化し,物質遮断性を向上させる手法を検討している。本手法はこれまで,室内試験においてコンクリートの硬化物性や遮塩性が向上できることを確認しているが,コンクリートとしての長期の塩分浸透抵抗性に関するデータは少ない。そこで,炭酸化コンクリートを海洋環境に長期暴露し,定期的な物理化学分析によって強度や空隙率,塩分浸透抵抗性に関する経時変化を評価した。その結果,炭酸化養生による表層部での空隙構造の緻密化に加えて,未炭酸化部分の長期的な水和の進行に伴う緻密化により,塩化物イオンの浸透を著しく低減できることが確認された。