コンクリート工学年次大会2019(札幌)

講演情報

第41回コンクリート工学講演会

B.構造・設計 » 耐震補強/既存構造物の調査/維持管理・ライフサイクル

耐震補強Ⅰ

2019年7月11日(木) 09:30 〜 12:00 第8会場 (206会議室)

座長:山口浩平(土木), 衣笠秀行(建築)

[2156] PVA繊維補強モルタル吹付けによる既存耐震壁の増打ち補強に関する実験的研究

磯雅人1, 小川敦久2, 中野克彦3, 松崎育弘4 (1.福井大学, 2.クラレ, 3.千葉工業大学, 4.東京理科大学名誉教授)

キーワード:additional reinforced wall method、existing shear wall、pva fiber reinforced mortal、PVA繊維補強モルタル、seismic retrofitrc、spray、ultimate shear strength、せん断耐力、吹付け、増打ち補強、既存耐震壁、耐震補強

本論文は既存の無開口耐震壁にPVA繊維補強モルタルを吹付けて増打ち補強する工法を提案し,そのせん断性状及びせん断補強効果を構造実験により明らかにしたものである。試験体は既存不適格の無開口耐震壁を想定した無補強試験体,増打ち壁の壁縦・横筋の補強量を2水準変動させた補強試験体の計3体である。実験の結果,本補強工法により,せん断耐力は向上し,増打ち壁の横補強筋量の増加とともに耐力が上昇する傾向が認められ,せん断補強に効果があることが示された。また,RC耐震診断基準およびRC耐震改修指針に示された終局強度計算値と最大耐力を比較した結果,安全側に評価できることが分かった。