[1098] 遅延膨張性の反応性骨材を使用したプレテンション方式PCホロー桁に生じた劣化組織の特徴
キーワード:DEF、ASR、偏光顕微鏡観察、電子顕微鏡観察、カルセドニー、チャート、遅延膨張性、polarizing microscopy、electron microscopy、chalcedony、chert、late expansive
供用後30年以上が経過したプレテンション方式PCホロー桁下面に多数のひび割れが認められた。蒸気養生が施されていることからDEFが疑われていたが,偏光顕微鏡観察および電子顕微鏡観察の結果,劣化原因は粗骨材の花崗岩カタクレーサイトと細骨材に含まれるチャートに主として生じたASRであることが判明した。本研究では,遅延膨張性の反応性鉱物を含む骨材を使用し劣化を生じたコンクリートにおいて,DEFに類似する劣化組織が認められた要因を岩石学的アプローチから考察した。また,高密度にひび割れを生成していたチャートについて,カルセドニーに含まれる反応性鉱物をラマン分析により検証した。