既存・劣化構造物の評価／新材料・新工法(構造)

[2166] 繰り返し載荷を行ったコン柱の物性値の変化とスペクトルの変化に着目した建替評価に関する実験的検討

上野貴行¹, 池田博嗣¹, 玉井宏樹², 井手健太³ (1.九州電力 2.九州大学 3.九州高圧コンクリート工業)

キーワード：concrete pole、elastic modulus、deterioration assessment、コン柱、弾性係数、振動特性、スペクトル、劣化評価、vibration characteristics、spectrum

コン柱は，本格的な経年対策を必要とする時期を迎えている。しかし現在の建替評価基準は，外観目視で調査できる範囲のみ整理されており，コン柱に変状が無い場合は経年劣化を適切に評価されていない可能性がある。変状の無いコン柱の建替評価は，経年劣化の進行に伴う力学的な物性値の変化や，外観目視以外の方法による評価に関しての知見が少ない。そこで本研究は，繰り返し載荷によるコン柱の曲げ試験と，建替評価基準の検討に先立ち振動特性に着目して時刻歴加速度の計測を実施した。その結果，曲げ試験と振動試験で得た物性値は劣化の進行に伴い変化することが確認され，コン柱の劣化評価手法のパラメータとして有効である可能性も示唆された。