[CO2] Presentation Awards Comedical 1
大腿膝窩動脈病変に対する薬物溶出性バルーンの短期成績
背景
近年本邦において大腿膝窩動脈 (FPA: femoropopliteal artery) 領域に対し薬物溶出性バルーン(DCB: drug-coated balloon)が広く臨床使用されるようになった。しかしながら、実臨床におけるDCBの治療成績を報告したものは少ない。 本研究の目的は、実臨床におけるFPA病変に対するDCBの初期及び6か月成績を明らかにすることとした。
方法
対象は、2018年2月から2018年5月までにFPA病変に対してDCBを用いて血管内治療 (EVT: endovascular therapy) を施行した連続32人(平均年齢: 75±5歳、男性: 69%、重症虚血肢: 43%)41病変(TASC II: A / B / C / D; 39% / 39% / 22% / 0%, PACCS分類: None / I / II / III / IV; 22% / 17% / 7% / 34% / 20%, 平均病変長: 90±54mm, 閉塞病変: 10%)とした。評価項目は、初期成功率及び6か月の一次開存率とした。初期成功の定義は、DCB治療後の残存狭窄率が血管造影にて30%以下とし、再狭窄は血管エコーにてPSVR>2.4とした。
結果
EVT時血管内超音波の使用率は100%、平均前拡張バルーン径は5.2±0.7mmであった。 追加でステント留置症例は認めず、手技終了時の解離のパターンはNone / A / B / C / D / E / Fでそれぞれ17% / 29% / 37% / 15% / 2% / 0% / 0%であり、手技終了時の平均残存狭窄率は36±14%、初期成功率は54%であった。6か月での一次開存率は95±3%であった。
結語
実臨床におけるFPA病変に対するDCBの初期成功率はsuboptimalであったが、6か月開存率は良好な結果であった。
近年本邦において大腿膝窩動脈 (FPA: femoropopliteal artery) 領域に対し薬物溶出性バルーン(DCB: drug-coated balloon)が広く臨床使用されるようになった。しかしながら、実臨床におけるDCBの治療成績を報告したものは少ない。 本研究の目的は、実臨床におけるFPA病変に対するDCBの初期及び6か月成績を明らかにすることとした。
方法
対象は、2018年2月から2018年5月までにFPA病変に対してDCBを用いて血管内治療 (EVT: endovascular therapy) を施行した連続32人(平均年齢: 75±5歳、男性: 69%、重症虚血肢: 43%)41病変(TASC II: A / B / C / D; 39% / 39% / 22% / 0%, PACCS分類: None / I / II / III / IV; 22% / 17% / 7% / 34% / 20%, 平均病変長: 90±54mm, 閉塞病変: 10%)とした。評価項目は、初期成功率及び6か月の一次開存率とした。初期成功の定義は、DCB治療後の残存狭窄率が血管造影にて30%以下とし、再狭窄は血管エコーにてPSVR>2.4とした。
結果
EVT時血管内超音波の使用率は100%、平均前拡張バルーン径は5.2±0.7mmであった。 追加でステント留置症例は認めず、手技終了時の解離のパターンはNone / A / B / C / D / E / Fでそれぞれ17% / 29% / 37% / 15% / 2% / 0% / 0%であり、手技終了時の平均残存狭窄率は36±14%、初期成功率は54%であった。6か月での一次開存率は95±3%であった。
結語
実臨床におけるFPA病変に対するDCBの初期成功率はsuboptimalであったが、6か月開存率は良好な結果であった。