JET2019

講演情報

Presentation Awards Comedical

[L2-7] Presentation Awards Comedical 2

放射線技師部門

2019年2月23日(土) 10:30 〜 12:00 HallL-2 (Nexus)

Moderator: 石橋 智通(筑波メディカルセンター病院),坂野 智一(横浜市立大学附属市民総合医療センター)

[CO12] Presentation Awards Comedical 2

炭酸ガス使用時における症例の造影剤量

池田 和行

[背景]

造影剤アレルギーがあるもしくは腎機能が低下している場合、経皮的動脈形成術(EVT)においては炭酸ガス造影が用いられる。しかし、実際に炭酸ガス造影は明瞭でないことも多く、造影剤減少にどの程度寄与しているかは明確ではない。

[目的]

炭酸ガス造影によるEVTを試みた際の、造影剤と炭酸ガスの使用量に寄与する因子を検討する。

[方法・結果]

2012年7月から2018年3月の間にて当院で行われたEVTの内、炭酸ガス造影を用いた症例を抽出し、各症例の造影剤量と炭酸ガス量を比較・検討した。TASCⅡ C/Dの病変において、造影剤使用量は変わらないが、炭酸ガスの使用量が多くなっていた(造影剤: TASCⅡ A/B 36.8ml vs TASCⅡ C/D 34.3ml; p=0.089, 炭酸ガス: TASCⅡ A/B 99.4ml vs TASCⅡ C/D 136.7ml, p=0.05)。また、女性の場合は炭酸ガス使用量は変わらないが、造影剤使用量が多くなっていた(造影剤: 女性 68.3ml vs 男性 15.6ml; p=0.001, 炭酸ガス: 女性 110.0ml vs 117.8ml, p=0.70)。

[結論]

炭酸ガスによるEVTを施行した際、複雑病変では造影剤使用は増えないがより多くの炭酸ガスを必要とし、女性は造影剤使用が増加する傾向にあった。