水洗トイレとトイレットペーパーの開発史

[2A12S] トイレによる衛生環境の取り組み

○山崎 洋式¹ (1. ＴＯＴＯ株式会社　衛陶開発第一部)

Keywords:便器、衛生、尿流量

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経歴

1961/12/07　誕生
1983/03　　 電気通信大学電気通信学部卒業
1986/09/01　東陶機器（現ＴＯＴＯ）株式会社入社

基礎研究、商品開発、知的財産権、学務活動を担当
蛇足br />学生時代、少女マンガ家を目指していましたが断念。会社勤めも、そろそろ定年。もう一度マンガ家を目指して描き始めています。
https://fantia.jp/fanclubs/88085

ＴＯＴＯ創業
ＴＯＴＯ創業は１９１７年、創業から１０６年になります。創業者である大倉和親は、欧米で駆逐された感染症対応のためには衛生環境が必須と考え、トイレは汲み取り式で、上下水道のインフラが整備する前段階に、水洗トイレによる衛生環境実現を目指しました。 創業者　大倉和親が残した言葉です。「どうしても親切が第一。奉仕観念をもって仕事をお進め下されたし。良品の供給、需要家の満足が掴むべき実体です。この実像を握り得れば、利益・報酬として影が映ります。利益という影を追う人が世の中には多いもので、一生実体を捕らえずして終わります。」 よい商品を供給し、需要家に満足してもらい、その結果として利益が生まれる。決して、利益を先に求めてはいけない。ＴＯＴＯのフィロソフィーには、根強くこの考え方が残っています。
便器の機能～安心の排出性能・搬送性能
便器は排出するだけでなく、 建物の排水配管に対して、 所定位置まで搬送しなければなりません。 「お客様やお得意様に節水を意識させない当たり前の品質こそ重要」で、 ＴＯＴＯの基本スタンスとしています。
便器のこれから
まとめさせていただきます。１つ目は、大量に使用されるトイレットペーパーや、温水洗浄便座の長時間使用。いくら教育しようとしても教育することができないヒューマンエラーが疾病原因になっています。２つ目は、衛生環境維持のために配慮。どの様な方が使用されるのかに注視してください。高齢者・感染者・治療内容・異物を詰まらせる恐れなどです。 排水配管長さ・曲がり数・勾配・点検口などだけでなく、不可避である排水配管のメンテナンスについても、営繕部門の方と調整が必要です。この辺りは建築担当の方では、把握しきれない内容になります。
謝意
医療は取り返しがつきませんよね。色々な資質と疾病の患者がいて・・・。 入院した時に感じたのですが、病院の看護師は、使用するスビルキットの使い方もバラバラ。知識の差ではなく『感性』の差を鍛えなくてはならないという、担当ナースの声が思い出されます。トイレは、お客様が毎日お使いになるもの。これからも、より多くのお客様にお使いいただくために、使いやすいものであること、地球環境に負荷をかけないものであることが必須です。日々次なる新商品の研究開発を進めます。