1:50 PM - 1:55 PM
[2B11P] 当院を受診した骨盤臓器脱患者の下部尿路症状に関する検討
目的:当院では女性泌尿器科外来受診時にCLSSを評価しており、POP患者でどの症状が多く困窮度が高いか検討した。
対象:2019年1月から2022年12月に受診したPOP患者のうち、CLSSを評価した125名。結果:患者の平均年齢は70.6歳であった。CLSSの項目で有症状率が高いのは頻尿82%、夜間頻尿75%、尿意切迫感66%であった。最も困る症状はなし22%、切迫性尿失禁22%、尿意切迫感14%の順に多かった。QOLは4以上が75%であった。ペッサリー留置中またはPOP-Q stageI-IIをPOP軽症群、POP stageIII以上をPOP重症群とすると、両群とも頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感の有症状率が高く、最も困る症状は両群とも切迫性尿失禁、尿意切迫感、腹圧性尿失禁の順に多く、POPの程度による違いは見られなかった。年代別に分けて解析すると有症状率は70代、80代は頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感が高く、60代は頻尿、夜間頻尿、尿意低下、50代以下は腹圧性尿失禁、頻尿の順であった。最も困る症状は50代以下、60代はなしが多く、次いで50代以下は腹圧性尿失禁、60代は切迫性尿失禁であった。70代、80代は切迫性尿失禁が最も多かった。切迫性尿失禁を最も困る症状に選択した割合は80代36%、70代25%、60代17%、50代以下0%と高齢になるに従い多くなった。結語:POP患者の訴えるLUTSはPOPの程度や年齢にかかわらず頻尿、夜間頻尿が多く、最も困る症状は切迫性尿失禁が多かった。高齢者では特にその傾向が顕著であり、高齢POP患者は特に蓄尿障害に対する対応が重要と考えられた。
対象:2019年1月から2022年12月に受診したPOP患者のうち、CLSSを評価した125名。結果:患者の平均年齢は70.6歳であった。CLSSの項目で有症状率が高いのは頻尿82%、夜間頻尿75%、尿意切迫感66%であった。最も困る症状はなし22%、切迫性尿失禁22%、尿意切迫感14%の順に多かった。QOLは4以上が75%であった。ペッサリー留置中またはPOP-Q stageI-IIをPOP軽症群、POP stageIII以上をPOP重症群とすると、両群とも頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感の有症状率が高く、最も困る症状は両群とも切迫性尿失禁、尿意切迫感、腹圧性尿失禁の順に多く、POPの程度による違いは見られなかった。年代別に分けて解析すると有症状率は70代、80代は頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感が高く、60代は頻尿、夜間頻尿、尿意低下、50代以下は腹圧性尿失禁、頻尿の順であった。最も困る症状は50代以下、60代はなしが多く、次いで50代以下は腹圧性尿失禁、60代は切迫性尿失禁であった。70代、80代は切迫性尿失禁が最も多かった。切迫性尿失禁を最も困る症状に選択した割合は80代36%、70代25%、60代17%、50代以下0%と高齢になるに従い多くなった。結語:POP患者の訴えるLUTSはPOPの程度や年齢にかかわらず頻尿、夜間頻尿が多く、最も困る症状は切迫性尿失禁が多かった。高齢者では特にその傾向が顕著であり、高齢POP患者は特に蓄尿障害に対する対応が重要と考えられた。