[LK7-1] 感染対策に強い看護師の育成を目指した京都府看護協会の取り組み
新興感染症の感染拡大期においては、地域全体での感染患者受入れ体制のほか感染管理認定看護師等の施設を超えた人材活用を図ることの有用性について強く認識してきた。行政では、新興感染症に関する対応力を身につけた看護職員を多くの施設で確保し、感染拡大期の患者受入体制の強化を図ることを目的として、新興感染症に関する看護職員養成事業を展開している。当協会では京都府の委託を受け、感染症専門医のほか看護管理者、感染管理認定看護師をメンバーとする企画運営委員会を設置し、2022年度より研修を実施している。受講対象者は、京都府内の病院に勤務する感染対策の推進者となる看護師とし、プログラムは基礎知識を学び、自施設の課題を明確にした上で、所属施設近隣の感染管理認定看護師が専従で配置されている実習施設で実践研修を受け、その後指導者も交えた交流を兼ねた演習の構成からなっている。終了後のアンケートでは、多くの受講生が自施設の感染対策の課題と自身の役割について明確にすることができたと回答している。ここでは感染拡大時に備えた人材育成の重要性について協議したい。