[LK8-2] 病院に勤務する認定看護管理者である看護部長が捉えている看護管理能力
社会が劇的に変化する中で、組織や地域が大きな決断を余儀なくされることがある。認定看護管理者である看護部長が、看護管理業務をする際、どのように考え何を基に判断しているかを明確にすることが重要であると考えた。今回、A県内の病院に勤務する認定看護管理者である9名の看護部長に対してインタビュー調査を行い、質的帰納的に分析を実施した。その結果、病院組織や地域が大きな決断を余儀なくされた際の判断基準として、患者や利用者が不利益を被らないよう患者や利用者の安全のために危機管理能力を発揮し、急な変化時にも円滑な組織運営ができるような人の配置として組織管理能力を駆使していた。また、院内外から迅速かつ正確な情報や病院資源を把握して総合的に即座に判断し看護部の組織運営を継続していた。その前提として、常に病院の使命や果たすべき役割を考えていた。判断する際に優先することとしては、患者の安全、スタッフの身体的、精神的安全が上位だった。そのうえで、トップマネジャーとして、他部門との密な情報共有を率先して行い、病院組織や地域との交渉の調整役として、データを可視化していた。